2019年7月10日 更新

着物作家 小川修平独占インタビュー!関ジャニからフリーター、そして着物業界へ入った理由とは…!

2014年関西コレクションに着物ブランドとして日本初出演された、話題の着物デザイナー「Off on 和風音」代表・小川修平様の独占インタビューを実施!関ジャニで活躍後、突然の着物業界への転身。サクセスストーリーをひも解きます。

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小川先生は元関西ジャニーズということでも注目されており、大変華やかな経歴の持ち主ですが、ジャニーズ引退後は職を転々と移り、「自分が何をしたいのか」を悩んだ時期もあったとのこと。
しかし、着物との出会いでそんな生活をが一転させました。

アイドルからフリーター時代へ、そして突然の着物業界への転身と厳しい修行、
そしてなんと23歳で着物作家としてのデビュー!
現在、小川先生はKIMONOの新たな文化を創る「着物デザイナー」として、
業界でも注目を浴びるなど、ご活躍されています。

■関西コレクション2014
https://www.youtube.com/watch?v=gmH3Gd9hsGQ
着物ブランドとして日本初出演!

そんな小川先生のちょっと変わったサクセスストーリーをひも解いていきます。

今、自分がやっていることに迷いがある方、先が不安だと思っている方、必見です!
読んだらきっと勇気がわきます。
プロフィール

プロフィール

小川修平(おがわ しゅうへい)
1982年12月22日生まれ。京都府出身。
13歳から関西ジャニーズとして活動し、引退後着物デザイナーの道を歩み始める。
現在は和装業界に転身してから数年後に立ち上げた「Off on–和風音–」の代表として、日本の誇る着物文化を次世代にも繋げていこうと、着物業界に新たな風を吹かせている注目のデザイナー。

「Off on–和風音–」http://www.off-on.jp/

——小川先生、 早速ですが、小川先生が最初に和装業界に入ろうと思ったきっかけをお聞かせください。

当時の僕は着物のことは何も知りませんでした。

たまたま、花火大会に行くことになった時に「浴衣を買いに行かなきゃな~」と思い、
染め職人の知人がいたので、その展示会にふらっと行ったんです。
その時に、千本桜がばっと咲いた着物を見せられて、思わず息を飲みました。
見たことのない世界を見たというか…凄く素敵で感動してしまいました。
 (2361)

——着物の素晴らしさに魅了されてしまった、ということですね。

はい。和装業界に入って、僕の価値観はかなり変わりました。

自分だけでなく、周りにも勧めるようになりましたし、日本人としての意識が芽生えました。
僕は「着物そのもの」に人を魅了する力があると思っています。

多分、日本人で「着物好きですか?」と聞かれて、「嫌い」と答える人はいないと思うんです。
大切な日本の文化であることは間違いないですし、着物は人を幸せにするものなのだなあと思っています。

——話は少し遡りますが、以前されていた芸能活動を辞めることに対して、抵抗感はなかったのでしょうか?

正直、あまりなかったですね。
というのも、僕自身は確かに中学生くらいからジャニーズ活動をしていましたが、
他にもアパレルや花屋、携帯販売や工事現場の仕事など…色々なことに手を出していました。

けれど、どれもある程度までできると、飽きてしまって。
特にやりたいこともなく、3年ほど転々としていたんです。
そんな時にこの業界に出会い、自分の探していたものがようやく見つかったように思いました。

——それでは、すぐに修行の道に入ったのでしょうか?

そうですね。
それまでやってきた仕事をスパッとやめ、見学に行ってから一週間ほどで修行を始めました。
迷いはありませんでした。

自分の将来の夢は「何かを残したい」とか「人のためになるものを」という、漠然としたものしかなかったのですが、
ようやく、見つかったなあという感じで、修行に没頭していましたね。

——修行中は具体的にどのようなことを行っていたのでしょうか?

濡れ描き友禅

濡れ描き友禅

僕の習っていた技法は「濡れ描き友禅」というもので、濡らした生地に絵筆で模様を描いていくのですが、その前段階として、生地に水を引く練習をするんです。

これが、濡れているか濡れていないかという、非常に微妙な具合で水を引かないと、
色が滲んでしまったり、逆に色を重ね塗りすることができなくなったりしてしまうんです。

——どのくらいの時間をかけて習得しましたか?

当初は、来る日も来る日も濡らしては乾かして、濡らしては乾かして、を繰り返していました。
ただ、それができた後も他の先生の加工のお手伝いとして「動く」といった感じで、
そこに自分の意思はなかったです。だから、早く一人前になりたいという一心でした。
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——小川先生が作家としてデビューしてから現在までを振り返って、どのように感じていますか?

僕は作家になって、来年で10周年になるんですけれども、
振り返ってよくよく考えると「辛かったなあ」という印象です。
若いということももちろんですが、僕が他の人と同じことをやっても「目立つ」と言って、本当によく怒られました。

——やはり、和装業界は厳しい先人が多いのですね?

そうですね。着物は高尚な伝統文化だという誇りがありますので、
若い人への抵抗が大きいのだと思います。
けれど、それでは着物の文化自体が廃れてしまいます。
日本の素敵な伝統文化を次世代に繋げていくために、できる限りのことをしようと思い、
僕はデビューしてから2年後に「Off on 和風音」を設立しました。

——それではここで、小川先生の手がけた作品を見ていきましょう!

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小川:こちらは色無地の着物になります。普通であれば柄のないものが多いですが、全てに地紋、もしくは織の段階で絵柄を施しています。中濃度の真紅を選ぶことにより、柄に陰影が出ます。
生地がどうやったら立つのか、どうしたら色が映えるのかを常に考えてデザインをしています。
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小川:無地なので、帯合わせがしやすいというのがこの着物の特徴ですが、帯は「のしめ調」で現代風にデザインしています。
帯締めも普通は1色で地味な色を使うところですが、ビビットピンクを入れて2色で展開しています。
全体的にモダンな合わせ方で、お洒落なドレス感覚で着ることができるので、パーティでも着ていけますね。なかなか絶妙な色合わせだと思います。
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小川:こちらは自分が創りたいものを創ったという感じのまさに「作品」ですね。水面は濡れ描きですが、竜は素描で立体感が出るようにしました。
   東西南北を守る竜をイメージしていますので、白竜・黒竜・青竜・赤竜の4匹がこの1枚の中にいるという、着物としては珍しいデザインだと思います。
   自分が「小川」という苗字で、水にゆかりがあるのもあって、下地に淡い色でオーロラ調に表現し、それを昇っていくように、前には一番柔らかい白竜を描きました。

——とても素敵な作品ですね。小川先生が、着物デザイナーとして創る際に心がけていることは何ですか?

僕がデザイナーとして一番うれしい時は、お客様や知人から僕の着物を着たよ、という言葉やメールをいただく時です。
その時は「やっていて良かったな」と救われます。

常日頃から、より一層人に着てもらえるような着物を創るためにはどうすればよいか?ということを考え、
若い方から年配の方まで、できる限り幅広い年代の方の意見を聞くようにしています。
とはいえ、デザイナーとしては人の創らない、変わったものが好きという気持ちもありますが(笑)
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——今後、デザイナーとしてどのようなことをお考えになっていますか?

僕は着物が日本の良い文化として、次の世代に引き継がれるにはどうすればよいか、をいつも考えています。

今の若い子が着物を着ないのは、買うのが高い、呉服屋さん高い、着るのが大変など…
悪いイメージが色々あると思うんです。
ですから、売る側にしても、創る側にしても、お客様に気に入ったものをどんどん着てもらって、
「着物って良いものなんだな」と意識を変えてもらえるように、間口を広げていきたい気持ちはあります。
そうすれば、日本の文化は次世代に引き継ぐことができますし、日本の良さを残すことができるからです。

——着物文化を引き継ぐ未来を担っている、きものSmileの読者に向けて、最後に一言お願いいたします。

今は可愛い着物でも、お手頃価格の着物でも、沢山の種類があります。
みなさんが「この着物を着てみたい!」という着物を手に取って、ぜひ着てみて欲しいと思いますし、
若い人でも買える・着られるということを知ってもらいたいです。
着物は本来、日本人にとって普段着でした。冠婚葬祭や行事の時にだけ着るものではありません。
ぜひ、友達や恋人と出かける時に、着物を着て、遊んでみてください!
その一歩を踏み出せば、きっと着物の楽しさに気がついてもらえると思います!

小川先生、長いお時間、ありがとうございました。

きものSmileは「着物大好き!」という女性を応援するWebメディアです。
着物に対する想いは小川先生と相通ずるものがあります。

日本に、もっと着物をファンが増えるように、小川先生のような素敵な作家の方との交流の場を提供していくことも考えていますのでお楽しみに!
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この記事のキュレーター

shino shino

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